2011年09月12日

「こどもたちのみらいのために」

昨日11日(日)、東京都江戸川区船堀で開催された、
中部大学教授の武田邦彦教授の講演会【19時〜21時】
「こどもたちのみらいのために」に出席してきました。

船堀2.jpg

 開始前の会場

会場いっぱいの700人
男女比も半々。お年寄りから子ども、赤ちゃんを抱いた
若夫婦まで、まんべんのない層で集まり、この問題に
対する関心が高いことがわかりました。

はじめに原子力発電所は日本で稼動すべきではないと
いう話から、セシウム137について、子どもたちへの影響
など1時間にわたり講演され、その後事前質問への回答、
会場からの質問回答と盛りだくさんの内容の2時間。

船堀1.jpg

(丁度、真ん中あたりの席に座ることができました。
講演を行う武田教授。小さく見えます。。。)
 
会場いっぱいの700人の聴衆全てが満足できる内容だったと
私は思っています。(しかし、講演会に関する資料−レジメの
配布はなし。以下に私がメモした内容を記述します。)
 
== 講演会内容 (抜粋してランダムに記載) ==

*汚染された汚れた日本を今後どのようにしていくか?
福島第一原発で放出された放射性物質とは
−よく引き合いに出される広島での原爆だが、
 その10000倍の放射性物質が生成され
 そのうちの1/100が漏れた。
 つまり、広島での原爆爆発の100倍漏れた。
 広島は一瞬だが、福島は長い間かかって漏れている。
(原発とは、この放射性物質が生成される際の熱を
 充分な監視下で利用することが前提となっているが
 そもそも日本のような地震大国で多数の原発を
 つくることが無理だった。ー武田教授は、かつて
 原発の耐震設計の委員だった。)
 
世界最大の原発は柏崎刈羽原発。
 なぜ、日本にこのような原発があるのか?
 原発が立地されると交付金800億が地域に落ちる。
 しかし、震度6で耐えられるかどうかといった設計に
 なっていない。日本全国の原発が同様の状態。
(実際に今回の地震で太平洋側にあった原発は全て
 運転停止状態になっている。)
 ・・・世界を見渡せば、地震のあるところには
  原発はほとんどない。原発が安全というなら、
  フランスのように田んぼの真ん中に原発があっても
  いいはずだが。日本はなぜ寒村にあるのだ?
 
*セシウムは有毒物質
 青酸カリより危険。毒物としては2000倍危険。
 セシウム137を0.1mg飲むと死ぬ。
 見える青酸カリ。見えないセシウム137。
 致死量が見えないから危険。
 
*福島原発から放射性物質は飛んできているか?
 飛んできているが、気にするほどではない。
 覚えておかなければならないのは、3月には現在と
 比較にならないほど、落ちてきていた。
 
 具体的には、既に地表に1円玉10000円分の
 セシウムがあると仮定すると、今は毎日空から
 1円づつ落ちてきているかんじ。
(ぐんじ注=どの範囲でという説明はなし。)
 
 問題にすべきは、月に空から落ちてくる30円を
 心配するよりも、身の回りに落ちている
 10000円をどうするのか?ということ。
(とにかく身の回りを除染をする。)
 
*8月中下旬 放射性ヨウ素の値が上がった。
 理由は不明(調査中)
 ただ、値があがったとは言ってもその量は、
 3月の10000分の1程度。

*今、生活に気をつけなればならないのは、
 生後半年から7歳くらいまでのこどもたち。
(極端なことをいえば、この子どもたちを守れれば
 次に影響があると見られる胎児から10歳くらいまでの
 子どもたちや若い女性たちへの影響はその1/3程度
 だろうから、とにかく基準は子どもたちにすべき。)
 ・・ チェルノブイリでは甲状腺に異常が見られたのは
 生後半年から7歳くらいまでの子どもたち。
 ただし、当時10歳だった女の子は当時は影響が
 全くないように思えたが子どもを生む時になって不妊に悩む。
(放射線はDNAを傷つけるため、いつどのDNAが傷つき
 その傷ついたDNAが、いつ使われるかによって影響が
 どう出てくるかがわからない。その傷ついたDNAを
 使ったときに初めて影響がわかる。)
 胎児への影響は少ない?
 −お母さんの体が防御壁になっている?
 
*私たちは放射線について「何も知らない」ので
 放射線に充分注意するとともに、「これならいいや」という
 気持ちも持ったほうがいい。
 
*科学一般における国際合意
「科学的にわかっていないことは、安全サイドで規制する。」
 これが「予防原則」です。
 
 例として、二人の子どもがいました。おなかが減った。
 冷蔵庫に腐っているかどうかわからない「食べもの」がある。
 腐っているかどうか、わかるのはそれを保管していた
 母親だけだ。。。。
 
 この場合に二人の子どもが「食べもの」が腐っているか
 どうかは「議論しない」という立場に立つ。
(安全か危険かはわからないから。)
 
 母親が帰ってきてはじめて判断できる。
 議論するのは止めましょう。
 
* 1mSV/年と20mSV/年の意味。
 武田教授は1mSV/年であれば大丈夫だという立場に立つ。
 20mSV/年の意味は。。。。
 子どもたちに学校に行って1年間毎日2回「レントゲンを
 撮りなさい」と言っていることと同じ意味だと説明。
(年に200日学校に行くと仮定)これが当初、国が決めた基準。
 「あなたが親ならどう考えますか?」(武田教授)
  
* 焼却灰や下水汚泥で高濃度の放射性物質が検出。
「これは喜ばしいことだ。」(断言)
 なぜなら、身の回りにあった放射性物質が廃棄物に集まったことに
 なるので、あとはその廃棄物を管理すればいいだけなので、
 身の回りの環境が改善されたと考えるべきである。
 どこから廃棄物に来たか?身の回りから来たと考えるべき。
 
* 食材について
 今後は魚に注意。地上にはでていないと考えられるが
「放射性ストロンチウム」が相当、海に流れていると考えられる。
 特に小魚の骨は食べない。(切り身は問題ない。煮る。)
  * ストロンチウムは骨にたまる
 
 米についてはセシウムがたまりやすいのは玄米の胚の部分であり、
 玄米は食べないほうがいい。白米についてはほとんどセシウムは
 入らないし、よく洗えば大丈夫。(ぐんじ注/ と、いいつつ、
 福島産や関東の米については食べないほうがいいかもという
 発言もあり。よくわからない。)
  
 野菜についても、よく煮ると1/5になる。
 
 水は公的な水は大丈夫。不検出という表現が心配だという声も
 あるが、問題ない。逆に井戸水や地下から染み出てくる
「富士山の水」といったようなものにセシウムが残る可能性がある。 
 
 魚 ・・・ 注意
 肉 ・・・ 牛肉は全頭検査品、輸入品をすすめる。
 卵 ・・・ 大丈夫だろう。
 
* 日常生活について
(先述の通り)今はほとんど空からは落ちてこない。
 問題なのは地表に残る放射性物質。土にべったりくっついている
 可能性が残る。風があっても今は簡単には舞い上がらないだろう。
 
 家の中を徹底的にふき掃除すべき。風では土・砂ぼこリが
 ひどくない限り、「4階以上で生活していれば問題ない。」
 −土の上に行かない。(土を払う)
 −樹木の葉に注意。(枯葉)
 −また、外から帰ってきた際には衣服を払う。
 (お父さんが酔っ払って帰ってきて、そのまま布団で寝る。
   ・・・やめたほうがいい。)
  
* 自然放射線と人工放射線
  同じ。ただし、自然放射線が高いところに住んでいる人と
  日本人を比べるのは妥当ではない。人は長い間かけて環境に
  なじんで生活できる。(オーストラリアに移住してきた
  英国人の皮膚がん発生率が英国内で暮らしている人に比べて
  格段に高いことからもわかる。 ※ 紫外線の量が違う。)
  そもそも比べることに意味があるのだろうか。
  放射線量の計算においては足し算が基本。
 
* 細野発言
 「原発事故で放射性物質に汚染されたがれきや土壌の
 最終処分場について」 細野環境大臣は4日の会見で
 「福島の痛みを日本全体で分かち合うことが国としての
 配慮だ」と述べ、福島県以外に設けたいという考えを示しました。
 
 ・・・> 武田教授は「絶対にダメ」
  「放射線を日本中にばらまくつもりか?
   子どもたちは日本中どこにもいけなくなる。」
 
(そのほか、日本政府への批判がたくさんありましたが、割愛)

* プルトニウム
  もれている。が、量は微量で福島原発から、
  10k四方程度しか健康影響はないだろう。
  (ただし、海には大量に出た可能性がある。
  しかし、プルトニウムは肺に吸い込んだときのみ影響が
  でてくるので、想定する必要はないに等しい。)

* できれば。。。
  西日本に避難。西の食材を買う。上層階に住む。
  親が子どもに最大限の配慮をする。
  気にしない親よりも子どものリスクは1/10になる。

* セシウムに関しては、摂取しても3ヶ月程度ででてくる。
  「代謝」をよくすること。
  栄養バランスを考え、よく食べさせ、休息をとらせる。
 
=武田教授は、5年で5mSVなら大丈夫だろうと考えている。
 江戸川区での講演だったので、「今年はもう2mSVは行くと
 思うので、来年以降気をつければ大丈夫だ」という発言を
 していました。

・・・ 全部、書ききれていませんが、以上のような内容の
  講演会でした 参考になれば幸いです。・・・・

* 個人的には印西市にお呼びして話をまたお聞きしたいし、
 市民の皆様にも聞いていただきたいと思っています。

===そのほか/放射線問題 ===

本日確認しました。
 
* 9/10(土曜日)のブログに記載した記事。
 「除染計画で(東京電力)に協力要望」

印西市も要望に行きました。
ただし、9/9(金曜日)当日は市長以下部長まで
議会でしたので、担当課長が要望に出向いたそうです。
  
東京電力の回答を待ちたいと思います。
  
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posted by ぐんじとしのり at 23:52| Comment(4) | 放射線問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする